コエンザイムQ10は体内にどれくらい存在するか
コエンザイムQ10が生命活動に必要なエネルギーの生産に不可欠なものである事は、細胞活性化作用の説明で述べました。
それでは、じゅうぶんなエネルギーを生産するために必要なコエンザイムQ10の量とはどれくらいなのでしょうか?
一般的に、健康な成人は体内に約700mgのコエンザイムQ10を持っています。
そしてそのコエンザイムQ10の量は、各臓器によって異なります。
心臓や腎臓など、活発に動く臓器ほどエネルギーを必要とするため、必然的に内包量も多くなります。
また、健康な成人は、血中に約0.8μg/mlのコエンザイムQ10がありますが、病気の人はこの値が大きく減ります。
たとえば糖尿病患者は0.7μg/ml、めまいやパーキンソン病を患う人は0.6μg/ml、といったように低下しているのがわかっています。
とくに以下の病気は血中のコエンザイムQ10の濃度が健康な人の半分の0.4μg/mlしかありません。
- うっ血性心不全
- 肝硬変
- エイズ
- 末期ガン
コエンザイムQ10は体内でも作られますが、病気の人や老齢になって食が細くなると、それだけコエンザイムQ10のもととなる酢酸(アセチルCoA+汗とアセチルCoA)などの補給が少なくなってしまいます。
また、肉体のなかでコエンザイムQ10の蓄積量がもっとも多いのは心臓ですが、合成量が多いのは肝臓です。
つまり肝臓の働きが弱まると、それだけコエンザイムQ10も作られなくなってしまいます。
上に挙げたように、肝硬変の方のコエンザイムQ10の血中濃度が低いのもそうしたメカニズムによるものです。
コエンザイムQ10の必要量は?
コエンザイムQ10は加齢によって減少していくのはよく知られています。
20代をピークに、40代を過ぎると急激に減少していきます。
もっとも減少が著しい心臓を例にとると、20代の頃のコエンザイムQ10の量と比較して、40代では30%の減少、80代では半分にまで減ってしまうのです。
また、栄養バランスの悪い食事をしてアミノ酸やタンパク質の摂取量が不足している場合も、コエンザイムQ10は体内での生産機能を著しく低下させてしまいます。
その他にも、肥満や高血圧の方はコエンザイムQ10の消費量が高く、エネルギーを使う激しい運動でも消費されていきます。
こうした事を考えますと、年齢や健康状態、日々の食生活や体型によって、その人のコエンザイムQ10の必要量は異なってきます。
一般に、一日に必要な摂取量は100〜300mgといわれていますが、このように幅があるのは以上の理由からです。
ただし食品安全委員会はコエンザイムQ10の摂取量に上限を定めないとしているようです。
多く取るぶんには問題ないということでしょう。
普段の食事からは、一日5〜10mgほどしか摂取できていませんから、問題はむしろ不足のほうです。
最低でも100mgはほしいところですから、やはりサプリメントで摂取するのがもっとも確実かつ手っ取り早いといえます。
ステラ漢方の還元型コエンザイムQ10は、吸収しやすい形で100mg摂取できます。
40代を過ぎると体内のコエンザイムQ10は急激に減少していきますから、若い時と比べて疲れやすくなったと感じる方は、ぜひサプリメントで不足分を補って下さい。